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かたが こる

好意を履き違えがちなまぬけの話

最終面接の日に伺ったがらんとした本社ビルの一階で、他の就活生に取り残された自分はぼんやり観葉植物の葉の裏を眺めていた。時刻は16時過ぎで、大手町のビル群を貫く夕陽と言うには明るすぎる日差しが人気の無いフロアを満たしていた。目の前ではペッパーくんが虚空に向けてしきりに話しかけていた。私はそこには居ないのに。

六月になってから転換をしようと考えている。心の在り方、社会への目配せの仕方、ゆっくりとまた別の人になっていけたらと思っている。前半期の自分を振り返って特に何か大きな間違いを犯したとかいつもと極端にズレた行動をしでかしたとかそんなことは無いけれど、でも、何だか細かなミスが多かったような気がする。そろそろ八方美人も通じないし、周りが年相応に順応していく中で自分も流されなければいけない場面というのがたくさんあって、いつまでも不調な設定に固執していてはいけない。変えるなら今だ。

ももちろん新しく学んだ事もあるからそれを踏まえていければなと思う。例えば勉強は自宅以外の場所でなるべく継続的に通う形でやったほうが良い。初対面の人に対してもそんなに恐縮しなくても良い。相手は私の事を知らないんだから。独りよがりな感情で恋を始めないほうが良い。悲しいことに自分は人の事を好きになったり好きな人と断続的に関わる事が苦手だけど、でも今年も半分くらい来たし前向きな気持ちで次を探そうと思う。就活もまだ終わってないし。というか本番はこれからだから。

色々やりたいことはあって、それなりに時間も残ってるから、ちゃんと自分の中でなりたい自分の軸を決めて掛かれたらいいなと思ってる。優しい人でありたい、素直な人でありたい、思慮深い人でありたい、趣味に没頭できる人でありたい、少しくらいしんどくても顔に出さない人でありたい、まだまだあるけど大まかに言えばこんな感じ。

囲碁と水泳を頑張ってみようと思う。体力作りと、頭の体操のつもりで。とりあえず書いておいた方がやる気が出るかなと思って。